「九十九里へ」
ある雑誌の取材でアイウェアを製作していただいた「岡村眼鏡製作所」へお邪魔してきました。
一言、「スゴイ」
職人さんの拘り、技術はもちろんですがモノに対する愛情を一番に感じました。眼鏡は当然ですが作る際に使用する道具もほとんどが手作りです。
「眼鏡作りに教科書は無い、長い年月をかけ培った技術と知識が唯一の教科書なのかも知れない」との言葉が印象的でした。30年以上使っている道具と古い技法で常に新しいモノを作り出そうとしている様は正に職人の姿でした。
セルロイドは扱いが難しく、磨きに関しては特に個人差が大きく出てしまいます。セルロイド特有の「艶」を出すのは教えられて出来るものではなく、感覚的な要素が大きいそうです。単に光沢を出すだけであれば大量に流通しているプラスチック素材のアセテートで充分ですがセルロイドの「艶」にはなりません。
セルロイドは最初は柔らかく、耐久性がないのですが乾燥させることで強度が増していきます。硬化する性質があるためカットした後に数カ月の間乾燥させています。なので購入後も硬化は続いていくため、かけている人の形に徐々になっていきます。芯棒が不要なほど硬質だが人の形に馴染んでいくという矛盾する要素を持った魅力的な素材です。
他にも紹介したい話が山ほどありますが、ここで書くにはスペースが無いので5/22発売の
CLUTCHを是非ご覧ください。
SOC×岡村眼鏡製作所 - OE1